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【2026年版】ファイル転送サービスとは?脱PPAPまで完全ガイド|企業向け選び方・比較表

kozutumi-media |

変化するビジネスの常識:なぜ今、ファイル転送サービスの見直しが必要なのか?

「機密ファイルや大容量ファイルを送るとき、どうしていますか?」

多くのビジネスパーソンにとって、これまで当たり前のように使ってきたファイル転送の方法が、今、大きな転換期を迎えています。

それは、誰もが手軽に利用してきた「PPAP」(パスワード付きZIPファイルを送り、そのパスワードを別メールで送付する手法)が、企業の情報漏洩リスクが高い手法であることが明らかになったからです。

脱PPAPサービス比較

2020年以降、PPAPは不適切とされました

日本政府は2020年11月、内閣府・内閣官房でのPPAP廃止を公式に表明しました。さらに、2025年5月には金融庁も金融機関に対してPPAPの見直しを要請しています。

多くのビジネスパーソンが手軽に利用してきた「PPAP」(パスワード付きZIPファイルを送り、そのパスワードを別メールで送付する手法)に潜む大きなリスクが明らかになったからです。

セキュリティの専門家から見れば、この手法は盗聴やマルウェア感染のリスクが高く、受け手側の利便性も著しく損なう方法です。

💡この記事の要点💡

✅ ファイル転送サービスはビジネス利用ならBtoB向けを選ぶべき:無料ファイル転送サービスの利用は避けることを推奨します。送信取消・承認ワークフロー・監査用ログなどが企業の機密・重要ファイル転送運用には必要です。

2020年からPPAPは不適切 政府が公式にPPAP(メール添付+同経路パスワード送付)を廃止。セキュリティ上も、利便性からも不適切と明言されています。金融庁も2025年5月に金融機関へのPPAP廃止を要請しており、企業の代替策の導入はもはや必須と言えます。。

✅ ファイル転送サービスを比較する際には、価格だけで評価は判断ミスの元。対応アカウント数・ファイル容量・操作性・企業使いに必要な機能など総合的な判断を推奨します


見過ごせないPPAPの4つの問題点

PPAPの最大の問題は、セキュリティ対策として全く意味をなさない点です。

最大の脅威:マルウェア「Emotet」の悪用

マルウェア「Emotet」は、PPAPが持つ弱点を悪用して拡大しました。Emotetは、パスワード付きZIPファイルがウイルススキャンをすり抜けることを利用し、パソコンに侵入する戦略としてPPAPを採用。

感染したパソコンは、利用者に成りすましてマルウェアをPPAPで拡散します。受信者は、知人や取引先から届いたメールを信頼し、添付ファイルを解凍・実行することで感染する仕組みです。

この問題の根底には、PPAPが抱える根本的な脆弱性があります。

問題1:ウイルススキャンができない

パスワード付きZIPファイルは暗号化されているため、メールゲートウェイのウイルススキャンをすり抜けてしまいます。セキュリティソフトは中身を確認できず、マルウェアの侵入を許してしまいます。

問題2:パスワードが簡単に解析される

パスワード付きZIPファイルのパスワードは、総当たり攻撃ツールを使えば、時間をかければ解析が可能です。つまり、第三者からの盗聴に対して全く無防備であり、パスワード保護の意味がありません。

問題3:無防備に開いてしまう心理

「パスワード付きのファイルは重要」という誤った認識や、知人・取引先から送られてきたという信頼から、パスワード付きZIPファイルをつい無防備に開いてしまう心理的なリスクがあります。

問題4:もはや危険な手法

Emotetの被害拡大を受け、政府や金融庁はもちろん、大手企業がPPAP廃止を続々と表明しています。2025年現在、PPAPは「古い」だけでなく、「危険」な手法として認識されています。


BtoB向けのファイル転送サービスを企業が選ぶべき理由

もし、企業間のファイルの送受信で今も無料のファイル転送サービスを使っているなら、すぐにでも見直すことを強く推奨します。無料サービスは手軽ですが、ビジネスで扱う機密・重要ファイルの転送には不向きな点がいくつか見受けられます。

無料サービスが抱えるリスク

  • 送信後の取り消しができない:誤送信した場合、機密ファイルが外部に流出したままになります。

  • ログがない:誰がいつファイルをダウンロードしたか分からず、情報漏えい時の原因特定や監査対応ができません。

  • セキュリティ機能が不十分:IPアドレス制限やウイルススキャン機能がない場合も多く、セキュリティリスクを抱えたまま運用することになります。

以上から、企業の重要なデータが含まれているファイル転送業務は、企業向け(BtoB)のファイル転送専用サービスで扱うことが合理的です。

ファイル転送サービスの定義オンラインストレージとの違い

ファイル転送サービスとオンラインストレージは混同されがちですが、目的が異なります。

  • ファイル転送サービス: 一時的な機密ファイル・大容量ファイルの受け渡しに特化。「短期」「単発」の共有が主目的。例えば契約書、発注書、請求書、登記書類、図面の送受信など。

  • オンラインストレージ: 「長期保管」やチームでの「常時共有」が主目的。例えば企業間の長期的なプロジェクト関連書類の共有などです。

多数の企業と機密データの共有をオンラインストレージで行うと、アクセス権限の管理の工数が発生したり、共有設定ミスによる情報漏えいリスクが高まります。またプロジェクトが終了した場合のファイル共有の終了条件や共有したファイルの保存・削除などのファイル管理責任の決定なども必要となります。

情報処理推進機構(IPA)も、こうした設定不備が事故の温床になると警鐘を鳴らしています。機密データのやり取りは、企業向けのファイル転送サービスで分離運用するのが安全策です。

価格だけで判断しない!企業向けファイル転送サービスの選び方

ファイル転送サービスを選ぶ際、「価格が安いから」という理由だけで決めてしまうと、後々大きなトラブルにつながることがあります。導入してから後悔しないためにも、総合的な判断が重要です。

☑️ファイル転送サービス選びのチェックポイント☑️

  1. セキュリティ: TLS/保管時の暗号化、ウイルススキャン機能、IPアドレス制限など。

  2. 証跡・ガバナンス: 監査に耐えうるログの保管年限、ダウンロード通知、承認ワークフローの有無。

  3. 法令適合性: 個人情報保護委員会(PPC)のFAQを参考に、個人データの委託先として適切かを確認。

  4. 対応アカウント数とファイル容量: 自社の従業員数や、扱うファイルの容量に合わせたプランを選びましょう。

  5. 操作性: 社員が使いこなせるか、取引先に負担がないか。

  6. パフォーマンス:表示が速く快適なサービスは業務効率向上に貢献します。

BtoB向けファイル転送サービス比較

※本表の価格・仕様は、各社公式サイトおよび公式FAQに基づき作成しています(2025年11月11日 時点)。
※「一人当たり目安」は、ID課金型プランについて「月額費用 ÷ 利用可能人数(ID数)」で単純に割り戻した参考値です。実際の請求単位や最小契約数は各社の契約条件に従います。
※「月額費用」の税込/税別・通貨種別は、各社の公式表記に合わせています。必要に応じて最新の公式情報をご確認ください。
※「容量(1転送/1ファイル/月間枠)」は、各社が公式に公開している上限値のみを記載しています。公式に明記がない項目は 「—(公式未記載)」 としています。推測や非公式情報は含めていません。
※通数課金型・容量課金型のサービスは、利用状況によって実効単価が大きく変動するため、「一人当たり目安」はあえて算出していません。
※価格・仕様は今後変更される可能性があります。本表は比較のための概略であり、契約の最終判断は必ず各社の最新公式情報をご確認のうえ行ってください。

まとめ:ビジネスシーンに最適な選択を

ファイル転送サービスは、単なるツールの問題ではありません。それは、企業のセキュリティ、信頼、そして業務効率を左右する重要な経営判断です。

この記事でご紹介した通り、無料サービスやPPAPには、企業として見過ごせない多くのリスクが潜んでいます。そして、企業向けサービスを選ぶ際には、価格の安さだけでなく、セキュリティ、ガバナンス、法令適合性といった多角的な視点から総合的に評価することが不可欠です。

各サービスにはそれぞれ異なる強みがあります。 送信件数が多いなら定額のサービスが、大容量ファイルを扱うなら容量上限が高いサービスが適しているでしょう。

また、証跡保全や法的証拠能力を重視するなら、ログの保管期間やタイムスタンプ機能を持つサービスが有力な候補となります。

この記事が、あなたの会社が抱える課題を整理し、最適なサービスを見つけるための一助となれば幸いです。

 

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